神様が、大きなバケツに七色の光を沢山入れて、そして地上にひっくり返した様な夕空は、ありがとうと
ごめんねを乗せたひこうき雲に、ふわりと撫でられながら息をのむ美しさを披露する。
地獄の様な空気の中で
恐怖に窒息しそうになっていた、あなたは
自分を安全な場所に行かせてあげる事を、頭に浮かべる事すらできずに動けないまま固まっていた。
やっと神風に背中を押されて立ち上がったあなたは、
歩き出した。進み出した。
そして、あなたが自分を
守っていい事を、そうしなくては、あなたを含む
周りをも更に地獄に
突き落としてしまう事に
気づいた。
あなたは、何も悪くない。
どうか、どうか生きて
明日も、又あの夕空を
あなたの目に映しこんで、
そして、こう言ってほしい。
私は、悪くなんてなかったんだねと。
幸せを選んで生きていいんだねと、ちゃんと声に出して僕に言ってほしい。
乱暴に扱われていい魂
なんてひとつも無い。
それを、あなたに気づかせるために毎日毎日、七色の光は、あなたに会いに来て
いたんだから。
どうか、生きて。
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